SW2.0の戦闘は乱戦エリアという中心点と半径のみを持った前線エリアとそこから一定距離離れた後方エリアのみに分かれた抽象的な位置関係で処理します。 そのため、スクエアやヘクスを使った厳密な位置関係の取り扱いを行う運用はあまり適していません。戦闘以外の場面でもオブジェクトや人物、「階段の前」や「扉の前」、「交差点」、「周り」、「通路の先」などと言った厳密な座標ではなく言葉で示されるものを行動の対象とするので、厳密な位置管理の意味はあまりありません。 そういう意味ではマップツールをわざわざ利用する意義はあまりありません。ただし地図を示すことで臨場感を高める効果は当然あります。 公式ブログ (2012/04/27)までの一連の記事で簡易化された開発中の戦闘ルールの一部が公開されました。こちらではルールブック1改訂版の発売までそのうちの「簡易ルール」という開発コードの戦闘ルールとして紹介されているものに、運用に不足している細部を独自に書き加えたものをハウスルールとして提示します。ルーキー戦線では全編通してこちらを採用するようお勧めします。 新乱戦:簡易ルール(C-Dice on-lineハウス2012/06/25版)戦闘ルールを限界まで簡略化したルールです。
以下、ハウスルールでの運用例を示します。 非戦闘時の隊列は考えません。 戦闘が開始されたら、魔物知識判定(112p.)の解決を行います(136p.)。双方の陣営に属するキャラクターたちは最初は自分の陣営の「後方」にいるものとします。後方の間では「射程:10m」の効果は範囲の広さに係わらず届かないけれど、それより長い射程を持つ効果は届くと考えます。 先制判定(108p.)に勝利した側が先手陣営となり、負けた側が後手陣営となります(136p.)。 ラウンドの解決に入ったら先手陣営に属するキャラクターは通常移動を行なって後手陣営の後方に向かおうとすることができます。後手陣営のキャラクターは向かってきた先手陣営のキャラクターの部位数の半数以上の部位数のキャラクターが前線で迎撃すると宣言することで互いの後方の中間に「前線」という名の乱戦状態の乱戦エリア(pp.144~149)を構築することができます。十分な部位数を用意できないなら後方がそのまま「前線」となり後手陣営のキャラクター全てが乱戦エリア内で乱戦状態(pp.144~149)となります。 同じエリアにいる者同士は同じ位置にいるものとします。後方から前線は離れており、後方と前線の間で「射程:5m」以上の効果が届きますが「射程:接触」などの射程が短かい効果は届かず「広範囲の効果」(146p.)で2つのエリアを対象とすることもできないものとします。 前線は遮蔽となるために《鷹の目》の戦闘特技を習得していない限り十分な射程があっても前線をまたいで効果を及ぼすことはできません。 十分な射程があり「形状:貫通」で戦闘特技《鷹の目》を習得しているなどで視界を遮る遮蔽越しに効果を及ぼせるなら後方から他の後方の対象を「目印」に選べます。「形状:貫通」が効果を及ぼす範囲は、使用者が前線にいるなら前線と「目印」のあるエリア。そうでないなら「目印」のあるエリアのみです。 「形状:貫通」で「目印」が「後方」にあるなら自由に部位1つを「目印」として選べます。「前線」から「目印」を選ぼうとした場合には《魔法誘導》や《精密射撃》などの対応する戦闘特技があるなら自由に部位1つを選べます。そうでないなら「前線」からランダムに1部位を選びます。(『ウィザーズトゥーム』におけるルールとデータの変更/ルールとデータの変更/(2)形状:貫通より) 「形状:貫通」の効果は「目印」に加えて効果を及ぼす範囲内の全ての部位に1/2の確率で効果を与えます。魔法による効果で《魔法制御》の戦闘特技を習得しているなら任意の部位を目標から外せますが、「目印」以外の部位に効果を及ぼす確率は1/2のままです。(『ウィザーズトゥーム』におけるルールとデータの変更/ルールとデータの変更/(2)形状:貫通より) 「形状:突破」の効果は任意のエリアから「目印」を選ぶことができ、「目印」のいるエリアと途中にあるエリアにある部位に1/2の確率で効果を与えます。使用者が望むなら使用者がいたエリアも効果を及ぼす範囲に加えることができます。 前線から離脱して移動するためには「乱戦状態の解除」(148p.)が発生しているか、「乱戦エリアからの離脱」(148p.&ルールブック2の34p.)の手順に従う必要があります。
ダイスロール(C-Dice on-line 2012/05/16版)ダイスロールは通例、ダイスボットと呼ばれるプログラムへの命令を与えることで行います。IRCオンラインセッションで使うOD Tool(Windows版LimeChat2用プラグイン)では、以下のように行います。 [PL1]>2d 平目の判定 [System]>PL1 -> 2d = [2,2] = 4 [PL2]>2d+2+1 技能レベル2、能力値ボーナス1の判定 [System]>PL2 -> 2d+2+1 = [4,1]+2+1 = 8 [PL3]>2d+1+3-2 技能レベル1、能力値ボーナス3、ペナルティ-2の判定 [System]>PL3 -> 2d+1+3-2 = [3,5]+1+3-2 = 10 [PL4]>r10+2+3 威力決定、威力10、レベル2、能力値ボーナス3、クリティカルなし [System]>PL4 -> Rate10+2+3 = [3,6:5]+2+3 = 10 [PL5]>r15+1+2@10 威力決定、威力15、レベル1、能力値ボーナス2、クリティカル値10 [System]>PL5 -> Rate15+1+2 = [4,6:6][1,2:1]+1+2 = 10 状態管理 ゲームマスターはまず魔物を含めた各オブジェクトの状態とシナリオの進行状況を逐一メモする事をお勧めします。シナリオに書かれていない処理を行った場合には手元に記録しておくと後々のトラブル回避に役立つでしょう。 ゲームマスターメモの例を示します(かなり細かめです。普通はもっとアバウトでいいです)。
レベル2蛮族:ゴブリン(ルールブック1の341p.)
レベル3蛮族:メイジゴブリン(オリジナル)
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